LAST CHALLENGE AT 22600「SUZUMEBACHI」
近鉄の汎用特急として2009年に生まれた彼らを、
伝統的なカラーリングと斬新なその風貌から
「スズメバチ」
と呼んだ。
しかし、それから十年も経たずして、
2017年。
その「スズメバチ」の歴史が
終わろうとしている。
22000系「ACE」のリニューアルに伴う塗装変更で、
22600系も新塗装として生まれ変わり、
新たに再出発の運びとなったのだ。
私はこの近畿の大動脈の魅力に憑りつかれてからというもの、
此処へ帰る度に「スズメバチ」を五万と見てきたはずである。
が、
果て?
写真が?
あったもの?
いや...
ない。
ない。
無かった。
今まで、
一枚の写真に収めるという事に関して私は無頓着であった。
思い返してみれば、
元はといえば、ビデオカメラを主として動画を撮り続けていた。
それが、
周りから教えられ、
写真を撮るようになった。
そして、
近鉄で写真を撮るようになったのは意外と最近の話で.....。
そうだった、
新塗装の話題が出てきたあたりからである。
楽観視していた私は、
まあ次帰れた時に、と。
しかし、あれよあれよと塗装変更が進んでいってしまった。
早いときには半月に1本のペース。
しかも2両編成ばかり。
2両というのが良かれだったのか、検査のタイミングか、
確かな理由は分からないが、
昨年中ごろから始まった22600系の塗装変更は、
1年であっさり終わろうとしている。
結局4両も2本のうち1本が塗り替えられた。
現状で残るのは2両と4両の1本ずつである。
と思っていたが、7月末で4両1本が新塗装に。
いよいよラスト1本となってしまった。
そうだ。
写真、撮ってないんだ。
そんな重大な事実に気づいたものの、時すでに遅し。
気付いた時には、半数以上が新塗装になっていた。
鉄道まつり2015のカット。
塗装新たに生まれ変わった復刻塗装と並び、阿部野橋行きを表示する不思議な姿。
うしろについてますね。
この時のバルブは、まだまだブレていた。
方法も知らないし、分からないし。
この凸凹。
この凸凹がたまらない。
天理行きの特急に就いたのも懐かしいなあ。
滅多に出さない天理の二文字。
たまたま、
枠に3匹スズメバチ。
押しも押されもせぬ至高のカット。
後は画質ぅぇ....
後は画質。
後は....。
スズメバチの2+4。
これもまともにカットないなぁ。
南大阪のスズメバチ。
あっという間に新塗装になってしまった。
2度しか遭遇できなかった。
天理特急のスズメバチ。
何でまともな写真ないの?
八木短絡線。
ちっちゃかった。
三本松。
この時は振り返るとスズメバチだらけだった。
そうだった。
初めてこいつ撮れたんだ。
流れてないねえ。
何というか模型みたい。
記録はあれど、
どうにもいい写真が無い。
そうした中で進んでいった新塗装化。
この年の鉄道まつりでは痛々しい姿のスズメバチがあった。
新しいカメラになり、
画質が飛躍的に上がったが、
もうその時には新塗装の方がはるかに上回っていた。
覚えたてのバルブで捉えたスズメバチは恐ろしいほどの感動を覚えた。
震えた。
嬉しかった。
何というか、後追いばかりだけはよく撮れる...
被られたときの悔しさ。
忘れられなかった。
このロゴも新塗装ではものの見事に無くなっている。
きらきらしている。
でも、
でも。
でも!
お判りでしょう。
ほんっとにまともな写真が無いのである。
もっと見たい。撮りたい。
リベンジ?
チャレンジ?
いずれにせよ、
チャンスは残り少ないはずである。
この夏は、
スズメバチの夏。
ラストチャレンジ。スズメバチ。
ってコラー!
寝てんじゃねえ!!