つどいにつどえ—TSUDOE in TSUDOI―

何がしたいのかな?

里帰り(仮)第10夜。 日本一の橋に行ってみた

えー.....里帰り(仮)シリーズに「第何夜」というのを追加いたしました。今回は10夜目です。もはや1ヶ月前ですがw

でもってお知らせです。記事の編集、今回を最終回にしてしまうと絶対入りきらないだろっていう位に話が進みすぎてしまうので第11夜を持って最終回といたします。えー皆様、大変申し訳御座いませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!(ヤッツケ

 

と言うわけで、前回最後に振ったのが「とある橋に行く」と言うことでした。皆さん色々な橋を考えてくれましたが、この私が浮気をするとでも?

 

場所は京都。路線はやっぱり近鉄

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宇治川にかかる超巨大単独トラス橋、澱川橋梁です。

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ここも1度期待と思っていましたが.....想像以上の迫力です。でかすぎです。

では何が日本一かというと。

支間長、つまりは「スパン」の長さが日本一なのです。

 

普通の橋ですと、ガーター橋にしろトラス橋にしろ橋脚が何本か立てられて1つの橋になっているかと....

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参考までにガーター橋で。ここだと柱となる橋脚が写真内だけでも9本見えます。これで橋全体を支えております。

ですがこの澱川橋梁、f:id:Mrmeron:20150312221946j:plain

橋脚の数わずか2本。この距離で2本しか御座いません。橋の両端部分にしかありません。というかもはや土手に埋まっている感じです。

支間長は約164m。ほぼ全長とイコールです。というか全長よりスパンのほうが長いらしいです....どういうこったい。

さて、なぜこうなったか。何故こんなにもスパンの長い橋を作ったのか。少し歴史的なお話です。若干事実と相違する点がございますがご承知を。やる気のある人はヒゲのナレーションを脳内で再生しながら見てください

 

 

時は1927年。当時即位したばかりの昭和天皇の御大典が京都御所にて執り行われることになり、その後各所、施設の参拝が一般の国民にも可能となることとなった。これに目を付けたのが現在の京都線の建設を進めていた奈良電気鉄道(以下奈良電)である。

「これは我々にとって千載一遇のチャンスだ。」

計画されていた沿線には伏見桃山陵が存在し、既に開業していた大阪電気軌道(以下大軌)奈良線に、大和西大寺から橿原線への直通運転が予定されていることもあり、これにより京都御所から橿原神宮へと参拝客を一気に輸送することができる。こんな美味しい話、奈良電が乗るはずがない。

しかし、奈良電にはある問題があった。それが「時間」である。ここでもたついているとあっという間に参拝が開始されてしまう。奈良電には時間の猶予がなかったのである。

さらに問題が発生する。それが「橋」。計画路線では長大河川が2つ存在した。ひとつは「木津川」そして今回の「宇治川(淀川)」である。奈良電は早期開業へとこぎつける為に安価で建設も容易なガーター橋での建設を行った。勿論橋脚を7本という大所帯である。

しかし、この方法が取れたのは「木津川橋梁」だけだった。「宇治川(澱川)橋梁」はこれが許されなかった。

何を隠そう、宇治川(澱川)橋梁の計画地付近には帝国陸軍の演習場が存在したのだ。

陸軍は「橋脚が演習の邪魔じゃ」といってはばからなかった。というのも特に当時の演習に夜間に行われるものがあった。「演習中目視では確認できないさなか柱を立てようもんなら大事故に繋がりかねない」というのだ。さらに

「ガーター橋?何だその貧弱な橋は。我々の訓練で被弾しようもんならどうなることか」

と言い放ち聞く耳を持とうとしなかった。いや、彼らにとっては「これでは逆に橋が危ない」ということなのだろう。確かにガーター橋は安価に作れるが、反面安全性はほぼ皆無と言っても過言ではない。「もし橋の上を通過する電車に当たってしまったら」というのが彼らの主張だったようだ。

「ガーターでは危険、そして橋脚も容易に建てられない。しかしお金はかけたくない」....奈良電は窮地に立たされた。

しかしもはや選択の余地はなかった。

「柱を建てず、頑丈なトラス橋を作るしかない」

これが奈良電が出した結論だった。

 

前代未聞の建設は当時の最新技術をこれでもかというほど惜しみなく取り入れ、御大典1ヶ月前に橋梁が完成、御大典当日に京都線開業となった。何とか参拝開始に間に合わせたのである。

 

....どうですか。以上ご存知「澱川橋梁」よもやま話でした。なんだこれ

 

 

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写真に収まりきらないほどの巨大なトラス。でかすぎです。これじゃぁ全然電車が弱っちゃってるものw....でかいです。何か出る(というより撃つ)バズーカレンズじゃないんだからw

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京都市営の車両です。天気も曇りで全くもって画になりません。これじゃぁ写真家も「いいねぇぇぇ!!!」なんて言えません。きっとケツァール出るまで待機です。

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雲の間から夕日が差してきました。側面がキラキラしてこれはこれで良きかな?いや....光線強すぎて動画でもすごいことになってます。太陽はん「光線強くしたるで!近鉄見れんようにしたるで!写真撮るたびキラキラさせるんがな!」

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3220系。ピントなんて私のチンケなデジカメでは一切合いません。太陽が出て来てくれたおかげでやっと少しは「いいねぇぇ!!!」と言えるようになりました。やはりバズーカ暖めといてよかった(違

写真は.....容量の関係で以上!....酷いw

www.youtube.com動画では写真に収められなかったいい音や車両が盛りだくさんです。ビシッと見てバキッとやられてください。どうぞ見るときは音量を下げて、そして画質を上げてご覧下さい。夜間です。どうぞお間違えの無いように。

 

さ、ひとまとめに出来なかったというか大体は歴史を振り返ったせいですが次がほんとの最終夜です。感動のフィナーレはまた次回。

.....ドンだけ前の話してるんですかw(今更